食品の陰陽とバランス
マクロビオティックの考案者である桜沢妙一は、陰陽論に基づいてあらゆる食品を陰性、中庸、陽性とに分類しています。
牛乳やミカン類、トマト、ナス、ほうれん草、熱帯産果実など、カリウムを多く含むものは陰性とし、玄米や本葛粉などは中庸、そして、塩や味噌、醤油、肉などのナトリウムを多く含むものは陽性としています。
桜沢妙一は、当時の科学にもある程度基づいてこれらの分類をしていたようですが、その一方では食物の産地の寒暖や形而上の特徴などもその判断基準となっており、あくまでも科学的な思考をする人たちからは、それが根拠のない独断に過ぎないと指摘を受けています。
しかしながら、マクロビオティックスの食事法は実際に健康に役立っているわけであり、厳密に科学的な根拠がないとしながらも、多くの人たちに受け入れられているわけなのです。
マクロビオティックの標準食は、その50~60%を玄米を中心とした全粒穀物にして、そこに季節の野菜を25~30%、豆や海草類を10~15%、スープを5~10%加えたものです。それらの食材には陰性と陽性のものがあるわけですが、それをバランスよく摂ることが肝要なのです。
陽性の食品は体を引き締め温める力を持っているといわれ、陰性の食品は体を緩め、冷やす力を持っているといわれています。それぞれの季節によって適する味や食材、調理方法がありますから、自分でバランスをみながら調整していくのが良いでしょう。